
「オープンウォータースイミング」という競技って知っていますか?
本を読んでいて、「Open Water Swimming」という言葉を知りました。
これは、プールではなく海や湖といった自然の水の中で長距離を泳ぐ、水泳の一種です。 海に設置されたブイ(目標)を目印に泳ぐのですが、コースロープがないため、自分で方向を定めながら進む必要があります。
この競技においてとても大切な技術が、「ブイの確認(Sight)」と「呼吸のタイミング(Breathing)」だといいます。
泳ぎながら、数ストロークごとに前方のブイを素早く確認し、進むべき方向を見失わないようにする。 そして、海の波や風に左右されながらも、自分に合った呼吸のリズムを保って泳ぎ切る。 このふたつの力が、オープンウォーターを制するための鍵なのだそうです。
これって、仕事をするうえでも大切なこと
日々の診療や院内業務に追われていると、つい目の前のことだけに意識が向いてしまい、「いま自分がどこに向かっているのか」「何のためにやっているのか」という本来の目的を見失ってしまうことがあります。 ときには立ち止まり、自分の立ち位置や目標を俯瞰的に見直すこと――これはまさに、海の中でブイを確認するような行為です。
また、盲目的に無理なペースで走り続けてしまうこともあります。頑張ることは素晴らしいですが、違う方向に一心不乱に進んでいってしまっては、部下もついていけませんし、途中で呼吸を乱してしまっては長続きしません。 適切な方針とペースで仕事を進めることが、結果としてパフォーマンスの向上にもつながるのだと思います。
メタファーとしての「Open Water Swimming」
自然の中を泳ぐオープンウォータースイミングは、まるで人生や仕事のメタファーのようです。 まっすぐ進むためには、「俯瞰的に自分で見る」メタ認知機能と「自分で整え続ける」軌道修正力が必要です。
私たちも日々の診療やチームでの仕事の中で、ただがむしゃらに泳ぐのではなく、ちゃんとブイを確認しながら、自分のペースで確実に前へ進んでいきたいものだとあらためて感じました。