口腔機能トレーニングの壁|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

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口腔機能トレーニングの壁

口腔機能トレーニングの壁|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

口腔機能の壁

口腔機能トレーニングを指導していて、毎回感じる壁があります。それは、「トレーニングを継続することの難しさ」です。
口腔機能トレーニングは、派手な運動ではなく、地味な動きの積み重ねです。たとえば、「夜寝る前の歯磨きの後に5分だけやってみましょう」とお伝えしても、続けるのはなかなか簡単ではありません。最初は頑張っていても、時間が経つと忘れてしまったり、面倒になったりしてしまうものです。
お子さんの場合は、保護者のサポートがあるため、比較的継続しやすい傾向があります。毎日の習慣に組み込んでもらうことで、リズムができ、自然と続けられるようになるケースが多いです。当院でも、お子さんが飽きないように、トレーニングの中に遊びの要素を取り入れたり、できたらシールを貼る「達成表」を使ったりして、モチベーションを維持する工夫をしています。

高齢者の機能維持がポイント

一方で、高齢者の口腔機能トレーニングは、さらに難しさを感じる場面が多いです。 「なんでこんなことやらないといけないの?」 「今は困っていないから、やらなくても大丈夫。」 こうした声を聞くことも少なくありません。
特に高齢者の場合、トレーニングの目的は「機能の向上」ではなく「現状維持」であることが多いです。そのため、目に見える劇的な変化が起こりにくく、達成感を感じづらいという側面があります。「やっても変わらない」という思いが、継続を阻む一因になってしまうのです。

モチベーションの維持のために

こうした課題に対して、私たちもさまざまな方法を模索しています。 最近見つけたのは、シート状のグミを使ったトレーニンググッズです。上顎にグミシートを貼り、舌でシートを舐めたり押したりすることで、自然に舌の挙上運動を促すというものです。おやつ感覚でできるので、楽しみながらトレーニングができそうだと期待しています。

コストの問題も

ただ、ここにも課題があります。グミシートを毎日使うとなると、ある程度のコストがかかります。単価は高くなくても、毎日となれば積み重なって家計への負担になる可能性もあります。患者さんの負担感をできるだけ減らしつつ、効果的に続けてもらうためには、どう工夫するかをさらに考えていかなければなりません。
口腔機能トレーニングを継続することは、本当に簡単なことではありません。それでも、日々の小さな積み重ねが未来の健康を守る大切な力になると信じて、これからも患者さんと一緒に、楽しく、無理なく続けられる工夫を探し続けていきたいと思っています。