
長期目標を掲げる
歯科医院で働くスタッフにとって、「日々の診療をしっかりこなすこと」はもちろん大切です。ただ、それだけに終始してしまうと、いつの間にか自分自身の成長が止まってしまったり、仕事に対するやりがいを見失ってしまうこともあります。
スタッフが成長するためには、ただ闇雲に手を動かすのではなく、「目標」を持って、その達成に向けて計画的に行動することがとても重要です。目標があることで、日々の業務が「なんとなくやっていること」から「目的を持って取り組むこと」に変わり、やる気や達成感も大きく変わってきます。
今回、当院では常勤歯科衛生士に「6ヶ月間の長期目標」と「毎月の中期目標」を書き込むシートを配布しました。これまでにも振り返りは行ってきましたが、あらためて「目標設定」という形で自分自身の進むべき方向を言語化してもらうことで、より明確なビジョンを持つきっかけになればと思っています。
目標を立てるだけでなく、「可視化すること」がもうひとつのポイントです。自分だけで抱え込まず、目に見える形で言葉にしておくことで、周りのスタッフや上司もその目標に気づくことができます。そうすると、「〇〇が今こんなことを頑張っているんだな」と理解が深まり、自然とサポートし合う空気も生まれやすくなります。
実際にシートを導入してみて驚いたのは、「ただ書くだけ」ではなく、それを通じてスタッフの姿勢が変わり始めたことです。例えば、あるスタッフは「ひとりで口腔内写真が撮影できるようになる」という目標を立てたことで、自発的に練習する場面が増えたり、自分の仕事のやり方を振り返って見直すようになったりしています。
もちろん、こうした目標設定は「書いたら終わり」では意味がありません。大切なのは、目標を「行動の習慣」に落とし込んでいくことです。そのために、定期的に目標を見直したり、進捗を共有する場を設けたりすることも考えています。
6ヶ月後、1年後、そしてさらにその先へ。それぞれのスタッフが「自分はこうなりたい」という思いを持ちながら働ける職場を目指して、今後も継続的に取り組んでいきたいと思います。
これからも「成長の見える化」をキーワードに、スタッフみんなで前向きに取り組んでいきます。