歯科医院での翻訳アプリ活用について
〜耳の聞こえにくい患者様とのコミュニケーション〜
先日、突発的に耳が聞こえにくくなってしまった患者さんが歯科治療のために来院されました。相互のコミュニケーションに苦労するだけでなく、伝えたいことをお互いに伝えられない不安な場面もありました。その光景を見て翻訳アプリの活用方法についてあらためて考えてみました。
近年、コミュニケーション手段として翻訳アプリが広く活用されています。以前は、翻訳アプリを使っても意図した翻訳を得るのが難しく、スムーズなコミュニケーションが難しかった記憶があります。昔は、iPhoneに向かって「歯がしみる」と何度言っても、認識してくれず途方に暮れていたことを思い出した。しかし、最近では技術の進化により、かなりスムーズなやり取りが可能になってきているようです。
当初、翻訳アプリを導入した目的は、海外からの患者様とのコミュニケーションを円滑にすることでした。最近では翻訳アプリは外国語の翻訳にとどまらず、耳の聞こえづらい患者様とのコミュニケーションにも一役買っているように思います。実際に音声をテキスト化する機能を利用し、聴覚障害のある方との意思疎通がよりスムーズになるように思います。特に文字を書くことが苦手な僕にとっては欠かせないツールとなっています。
今後の期待としては、音声認識のさらなる精度向上や、医療用語に対応した翻訳機能の充実があります。さらに、手話を認識し日本語に翻訳する機能が加われば、発話障害を持つ患者様とのコミュニケーションにも発展し、治療する側にとっても受ける側にとってもメリットが大きい気がします。
こうしたツールを効果的に活用するためには、スタッフへの教育と環境整備が大切になります。定期的なトレーニングを通じて、平等で良質な医療サービスを提供できる体制を確立していきたいと考えています。