こんにちは、城北歯科です。このたび、当院では訪問診療においてマイナンバーカードを用いたオンライン資格確認手続きに対応できるようになりました。これにより、保険情報の確認が迅速になり、診療前の手続きがよりスムーズになります。特に高齢の患者さんやご家族の負担を軽減し、医療スタッフも診療に集中できる環境が整いました。しかし、全ての患者さんに対して運用するには、まだまだ難しいように感じています。
問題点と課題
インターネット環境の制約
しかし、この新たなシステムの導入にあたり、いくつかの課題も見えてきました。まず、訪問診療では患者さんの自宅や施設に出向くことが多く、必ずしもインターネット接続が安定しているわけではありません。場所によっては接続が不安定で、スムーズな資格確認が難しい場合があります。
端末や機材の持ち運び
次に、オンライン資格確認には専用の端末やリーダーが必要で、これらを持ち運ぶ手間や機材管理が問題となります。特に、訪問診療は移動が多いため、機材の準備や設置に時間がかかり、業務の効率を下げる要因になりかねません。
患者さんの操作サポート
マイナンバーカードを使用するためには、患者さんがカードを持っていることが前提です。しかし、高齢者や要介護者の場合、カードの管理や操作が難しいことが多く、診療時にスムーズに利用できないケースが発生します。さらに、スタッフが操作をサポートする際に時間がかかることも課題です。
セキュリティ面の懸念
訪問診療中に個人情報を扱うため、データの取り扱いや機器の紛失といったリスクが存在します。特に、外部で情報を取り扱う際には、情報流出や誤用を防ぐための十分な対策が求められます。
制度や技術面の準備不足
オンライン資格確認の仕組みはまだ普及段階にあり、運用方法や技術習得の差が存在します。医療従事者が新しいシステムに慣れるための研修や教育には時間とコストが必要で、これが負担となることもあります。
カード不所持者の対応
最後に、マイナンバーカードを持っていない患者さんには、別の保険証確認方法が必要になります。これにより、カードを持っている患者さんと持っていない患者さんで業務が煩雑化し、訪問先での確認作業が複雑になる可能性があります。
今後の取り組み
これらの課題に対応し、訪問診療におけるオンライン資格確認を円滑に行うためには、モバイル端末の性能向上やインターネット接続環境の改善、スタッフ教育の強化が必要です。城北歯科はこれらの問題にも真摯に向き合い、患者さんに安心できる医療サービスを提供できるよう取り組んでまいりたいと思います。