
今お使いの入れ歯を「そのまま活かす」新しい選択肢
皆さんは**「コピーデンチャー」という言葉を聞いたことがありますか?コピーデンチャーとは、現在お使いの義歯(入れ歯)をそっくりそのまま複製する技術**のことです。
たとえば、
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長年使っていてお口になじんでいる入れ歯がある
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新しく入れ歯を作りたいけれど、今の形や噛み心地が気に入っている
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万が一のために、同じ入れ歯を「予備」として持っておきたい
このような場合に、コピーデンチャーはとても役立ちます。
従来のコピーデンチャーの課題
これまでの方法では、今使っている入れ歯を数日〜1週間ほどお預かりし、技工所で複製作業を行う必要がありました。その間、入れ歯が使えなくなってしまうため、患者さんにとってはなかなかハードルの高い治療だったのです。
また、複製の工程が複雑なため、どうしても途中で誤差(テクニカルエラー)が生じやすく、「完成したけれど、細かい調整が何度も必要になる」ということも少なくありませんでした。
デジタル技術の進歩で大きく変わりました!
近年、歯科の世界でもスキャン技術が飛躍的に進歩しています。そのおかげで、入れ歯を数分間スキャンするだけで正確なコピーデータを取得できるようになりました。
診療中に少しだけ入れ歯をお預かりしてスキャンし、その日のうちにお返しすることも可能です。そして、次回来院時には複製された入れ歯が完成している、というスムーズな流れが実現しました。
さらに、今お使いの入れ歯を元に、
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お一人おひとりのお口に合った専用の型取り用トレー
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噛み合わせを記録するためのトレー
を作成することもできます。これは、新しい義歯を作る際に大きなアドバンテージとなります。
注意点もあります
とても便利なコピーデンチャーですが、注意点もあります。それは、複製された入れ歯の色調が単調になりやすいという点です。
天然の歯のような細かな色合いや透明感の再現は、通常のオーダーメイド義歯の方が得意な場合もあります。そのため、見た目を特に重視したい方は、事前に歯科医師とよく相談することが大切です。
また、この12月からデジタルデンチャーは保険収載されるようになりましたが、取り扱いのできる歯科医院も歯科技工所もほとんどありません。もう少し普及を待つ必要もあります。当院でもまだ、自費対応であればデジタルデンチャーを作ることが可能な状態です。
まとめ
コピーデンチャーは、「今の入れ歯が気に入っている」「できるだけ違和感の少ない新しい入れ歯を作りたい」という方にとって、とても心強い選択肢となってくると考えられます。
デジタル技術の進歩により、患者さんの負担は大きく減り、より快適な治療が可能になっています。気になる方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。明るく前向きに、皆さんのお口の健康をサポートしていきます! 😊







