「飲み込む力」のトレーニング|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

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「飲み込む力」のトレーニング

「飲み込む力」のトレーニング|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

「飲み込む力」の維持・回復トレーニング

私たちの歯科医院では、お口の健康を守るためにさまざまなトレーニングを取り入れています。お口の機能と言っても、その内容は本当に幅広いものです。たとえば、発音や滑舌、食べ物を噛む力、食塊(食べ物のまとまり)をつくる力、そして飲み込む力(嚥下)など、多岐にわたります。どの機能も大切ですが、中でも特に難しさを感じるのが「嚥下の力」を維持・回復するためのトレーニングです。

嚥下トレーニングってとっかかりにくい?

嚥下のトレーニングが難しいと感じる理由はいくつかあります。まず、嚥下の動きに使われる筋肉は外からはわかりにくい。舌の奥や喉の周辺、さらには首の中の筋肉など、普段はあまり意識しない場所が関わっています。そのため、「どこの筋肉を動かしているのか?」がわかりにくいのです。さらに、嚥下時に使われる筋肉が無意識で行われる動きであるため、自分で「意識して筋肉を動かす」という動作がなかなか難しいという特徴もあります。

もう一つの壁 モチベーション

トレーニング方法も、「声を出す練習」や「舌を動かす体操」、「息を吹く練習」など様々なものがありますが、患者さんにとっては「これが本当に効果があるのか?」と疑問に感じられることも多いようです。実際に、トレーニング中に「こんなことして意味があるの?」「本当に良くなるの?」と不安を口にされる方もいらっしゃいます。中には怒り出してしまう方もいるほどです。確かに、筋トレのように目に見えて筋肉がつくわけでもなく、数回の練習ですぐに変化を感じられるものではないので、モチベーションの維持はとても難しいのです。

トレーニングを続けてもらうために

そんな中、先日偶然目にしたのがNHKの「健康のどトレのすすめ」というテキストでした。これは耳鼻咽喉科の先生が監修された書籍で、加齢による声の変化を予防・改善するためのトレーニングを紹介しています。内容を読んでみると、実は歯科の口腔機能訓練にも大きく通じる部分がたくさんありました。声を出す、喉を鍛える、息をコントロールする――これらはすべて嚥下機能の維持にも役立つ要素です。
さらに嬉しいのは、このテキストが非常にわかりやすく作られていることです。イラストを多く使い、専門用語も少なく、誰でも取り組みやすい内容になっています。患者さんに説明する時も、こういったわかりやすい資料があるとイメージがしやすく、「やってみようかな」という前向きな気持ちになってくださることが増えました。
お口の機能を鍛えるトレーニングは、続けることが何よりも大切です。地道な積み重ねが、少しずつ機能の回復につながっていきます。楽しく取り組める工夫を取り入れながら、患者さんと一緒にコツコツと続けていくことが、私たちの役割だと感じています。
これからも、患者さんの「飲み込む力」を少しでも守り、生活の質を維持できるよう、様々な工夫をしながらサポートを続けていきたいと思います。