クレームから学ぶこと|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

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クレームから学ぶこと

クレームから学ぶこと|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

先日、電話対応でこのような声がありました。
「昨日つけた被せ物がすぐに取れたんだけれど」
これは、患者さんにとっても医院にとっても、非常に残念で困ってしまう出来事です。せっかく時間を作って来院いただき、治療が完了したと思って帰られた翌日に、また問題が起きてしまうのですから、当然ながら不満や不安が生じます。このような事態は可能な限り避けたいのですが、実は歯科治療の現場では、ごくまれにこうしたことが発生してしまうのです。
原因として考えられるのは、大きく分けて3つあります。

まず1つ目

装着時の手技に何らかのミスや確認不足があった場合です。これは完全に医院側の問題であり、私たちの責任です。セメントがしっかり硬化していなかったり、噛み合わせのチェックが不十分であったりすると、被せ物が外れやすくなってしまいます。このような事態を防ぐためには、治療にあたるドクターが丁寧な手順を守り、確認作業を怠らないことが必要です。

2つ目

技工物そのものに問題がある場合です。被せ物の製作には、多くの工程があります。型取りから模型作成、実際の材料による成形、仕上げの研磨まで、いくつものステップを経て仕上がるのです。そのどこかにわずかなズレがあると、歯にピッタリ合わないものができてしまうことがあります。無理に装着すると外れやすくなるため、そのようなときは無理につけずに一度お帰りいただき、改めて作り直しをお願いしています。ご迷惑をおかけしてしまいますが、長く安心して使っていただくために大切な判断です。

そして3つ目

装着される歯の状態によるものです。虫歯が大きかったり、歯がグラグラだったり、噛み合わせが強かったり、土台の形状に問題があったりすると、どうしても被せ物が外れやすいということがあります。実は、今回のようなクレームの多くはこのケースが多いことも事実です。
ドクターが、治療中の歯の状態や予後をしっかり伝えきれておらず、患者さんに歯の状態がうまく伝わっていない場合、不信感につながってしまうのです。患者さんにとっては、「つけた=治った」という印象がありますので、翌日に外れてしまえば「なんで?」と驚かれて当然です。
私たちが今後さらに意識していかなければならないのは、歯の状態や治療の予後について、事前に説明をすることです。「今回の状態では外れる可能性があること」「すぐに外れた場合には次にどのような選択肢があるか」など、良いことだけでなく、懸念点もしっかりお伝えすることが、結果的には患者さんの安心や信頼につながります。
今回のようなクレームも、医院にとっては貴重な学びの機会です。スタッフ一同で共有し、同じことを繰り返さないように改善し、よりよい医療提供を目指していきたいと思っています。