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安心して歯科治療を受けるために大切な「医科歯科連携」
歯科治療は、お口の中だけを診るものと思われがちですが、実は全身の健康状態が深く関係しています。特に持病をお持ちの方や、日頃からお薬を服用されている方は、歯科治療の際にさまざまな注意が必要になります。そのため、歯科と医科の連携がとても大切なのです。
全身の健康と歯科治療の関係
例えば、以下のような病気や服用しているお薬は、歯科治療に影響を与えることがあります。
① 糖尿病と歯周病の関係
糖尿病の方は、歯周病が悪化しやすくなります。また、歯周病が進行すると、糖尿病のコントロールが難しくなることも分かっています。歯科治療を進める上で、血糖値の管理がどの程度できているのかを把握することは非常に重要なのです。
② お薬の飲み合わせの問題
普段飲んでいるお薬の種類によっては、歯科治療で使うお薬の選択を変更することがあります。または、同じ効能の薬を重複して出してしまわないように、お薬情報の確認が不可欠です。
③ 血液をサラサラにする薬と抜歯時の注意
心筋梗塞や脳梗塞の予防のために、血液をサラサラにする薬を服用されている方は、抜歯時に止血が難しくなることがあります。そのため、医科の先生と相談しながら、薬の調整や抜歯のタイミングが必要になる場合もあります。
④ 骨粗鬆症の薬と抜歯時の注意
骨粗鬆症の治療で使用される「ビスフォスフォネート製剤」は、抜歯後のあごの骨の感染リスクを高めることがあります。これを防ぐためには、事前に服薬状況をしっかり確認し、場合によっては医科と相談して治療計画を立てることが重要です。
⑤ 放射線療法と歯科治療の関係
がんの治療等で放射線を受けた方は、顎の骨の血流が低下し、抜歯などの外科的処置を避けた方がよいことがあり、慎重な判断が求められます。
城北歯科で大切にしている「医科歯科連携」
城北歯科では、患者さんが安心して治療を受けられるよう、医科の先生との連携を大切にしています。そのため、以下のような確認を行っています。
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お薬手帳の確認:現在服用しているお薬を把握し、治療への影響を考慮します。
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通院している病院や担当医の確認:必要に応じて医科の先生に連絡させていただき、情報共有を行います。
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マイナンバーカードの確認:保険証と一体化された「マイナ保険証」があると、他院の診療情報が確認しやすくなります。
これらはすべて、安全で適切な歯科治療を行うために欠かせないプロセスです。
皆さまへのお願い
歯科治療を安心して受けていただくために、ぜひ以下の点にご協力ください。
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受診の際には、お薬手帳を持参してください。
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医科の先生へ文書を通じて情報共有させていただくことがございますので、現在通院中の病院や、主治医の先生の情報をお知らせください。
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マイナンバーカードを健康保険証として利用する場合は、その旨を受付でお伝えください。
医科と歯科の連携によって、より安心・安全な歯科治療が可能になります。ご自身の健康を守るためにも、ぜひご協力をお願いいたします。