
こんにちは!今日は、当院で新しく導入した歯科用の局所麻酔薬「アルチカイン(商品名セプトカイン)」についてご紹介いたします。 歯科治療に欠かせない麻酔ですが、「治療中の痛みがしっかり取れるかどうか」は治療を進める上でとても大切なポイントですよね。より安心して治療を受けていただけるよう、このたび当院でも新しく麻酔薬を取り入れることになりました。
アルチカインは、これまで日本で主流だった麻酔薬とは成分の種類が異なります。その大きな特徴は、「効き目が早い」「しっかり効く」「効果が長持ちする」という点です。痛みが強く麻酔が効きにくい症例にとってはとても心強い存在といえます。
また、「新しい薬」と聞くと副作用などが心配になる方もいらっしゃると思いますが、現在広く使用されている従来の麻酔薬と比べても、注意すべき点や副作用の傾向はほとんど変わりません。海外ではこれまでも長く利用され、安全性も確立された麻酔薬と言われております。
ところで、こうしたメリットを聞くと「それならなぜ今まで日本で導入されていなかったの?」と思われるかもしれません。私たちも専門家やメーカーさんから詳しい説明を聞きましたが、薬事の手続きや流通の事情、医科と歯科の関係など、なかなか複雑な背景があるようです。医療の世界では、良い薬だからと言ってもすぐに普及するとは限らないみたいです。
ただし、このアルチカイン導入に関して医院側にひとつだけ困った点もあります。それは、従来の麻酔薬に比べて価格が約2倍ほどすることです。医療の質を保ちながら、コスト負担にも配慮する必要があります。もちろん、通常の麻酔薬でもこれまで通り多くの場合は問題なく効果が得られますので、すべての治療でアルチカインを使用する必要はありません。治療内容にあわせて麻酔薬を選択をしていきたいと考えております。
新しい麻酔薬の導入により、皆さんが「歯医者は怖い」「治療が痛いかも…」と感じる場面が少しでも減ってくれれば嬉しいと思っています。







