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歯科医院では、患者対応や診療業務に追われる毎日が続きます。その中で、スタッフ教育の時間を確保するのは簡単なことではありません。しかし、スタッフ教育は医院全体のスキルアップや患者満足度の向上に欠かせない重要な取り組みです。忙しい日々の業務の中で、どのようにスタッフ教育の環境を作るのか、試行錯誤で取り組んでいます。
1. 短時間で効果的な教育の実施
忙しい業務の合間でも、短時間で効果的な教育を行う工夫が大切です。例えば、診療の合間を活用して、以下のような短時間の教育を行うことができます:
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ミニレクチャー: ちょっとした短い時間を活用して、新しい治療法や患者対応のポイントを共有します。
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ケーススタディの紹介: 実際に経験した患者ケースを基に、改善点や学びをスタッフ全員で話し合う場を設ける。
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テーマを与えて診察する: あるテーマを特に意識して口腔内を診察するように習慣づける。
2. 役割分担を工夫する
日常業務の負担を減らすためには、業務の効率化と役割分担が重要です。スタッフがそれぞれの役割を明確に理解し、スムーズに業務を進めることで、教育に割ける時間が生まれます。
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チーフやリーダーの活用: 各部署のチーフが教育を担当し、全体の教育を分担して進める。
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スタッフ間での業務分担の見直し: 業務が一部のスタッフに集中していないかを定期的に見直し、教育の時間を作り出します。
3. デジタルツールの活用
教育に必要な時間を効率化するために、デジタルツールを活用する方法も効果的です。
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教育用資料アーカイブの作成: スタッフが自分のペースで学べるように、オンラインコースや動画教材を導入します。
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チャットツールでの情報共有: 学んだ知識や最新情報をチャットツールで共有することで、教育内容の浸透を図ります。
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スキルアップシートの作成: スタッフ間で教育の進捗状況を可視化し、スケジュールを管理します。
4. 教育を診療と結びつける
教育を診療業務の一環として考えることで、効率的にスタッフのスキルアップを図れます。一昔前でいうところの「見て学べ」。
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OJT(On-the-Job Training)の活用: 日常の業務を通じて、実際の診療を基に教育を行います。たとえば、先輩スタッフが後輩に具体的な場面での対応方法を指導する。
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患者対応の実践から学ぶ: 実際の患者対応後に、その対応の良し悪しを振り返り、次に活かせる改善策を話し合います。
5. 定期的な教育スケジュールを設定
日常業務に忙殺される中でも、定期的な教育スケジュールを設定することが重要です。
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月2回の勉強会(SRT): 診療時間内に一部診療予約を調整して、テーマを決めた勉強会を開催します。
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MFT動画の症例検討
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外部セミナーの参加: スタッフが外部のセミナーに参加する機会を設けることで、知識や視野を広げてもらいます。
6. 教育の成果を評価・共有する
教育の効果を高めるためには、成果を可視化し、共有することも大切です。
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スキルチェックの実施: 一定期間ごとにスタッフのスキルを確認し、成長を実感してもらう。
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成功事例の共有: 教育を受けて得た成果や成功事例をスタッフ全員で共有し、モチベーションを高めます。
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表彰制度の導入: 教育で成果を上げたスタッフを表彰することで、努力が報われる仕組みを作ることも検討したいです。
教育は未来への投資
忙しい日々の中でスタッフ教育の時間を確保するのは決して簡単ではありません。しかし、教育は医院の未来への投資です。教育によってスタッフのスキルやモチベーションが向上すれば、患者対応の質も向上し、結果的に医院全体の成長につながります。城北歯科では、今後も工夫を凝らしながら、効率的で効果的な教育を続けていきたいと考えています。