金属の高騰|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

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金属の高騰

金属の高騰|医療法人城北 城北歯科医院・矯正歯科|名古屋市北区にある歯医者

金属価格の高騰と歯科治療への影響

最近、「金(ゴールド)」の価格が高騰しているというニュースを耳にすることが増えました。実は、歯科治療に使われる詰め物や被せ物の材料にも**「金」や「パラジウム(Pd)」**といった貴金属が含まれています。これらの金属価格の上昇は、歯科治療の費用にも大きく影響を与えているのです。

なぜ歯科治療に金属が使われるのか?

歯科の詰め物や被せ物には、耐久性や適合性が求められるため、金属が使用されることが一般的でした。特に「金合金」や「銀合金」といった素材は、強度が高く、劣化しにくいため、昔から歯科治療に利用されています。
しかし、近年の金属価格の上昇によって、歯科治療にかかるコストが増加し、患者さんの窓口負担も変わりつつあります。

金属の価格高騰が治療費に影響

例えば、被せ物(クラウン)を作る際に使用される金合金は、「パラジウム(Pd)」が含まれています。
パラジウム(Pd)は、**自動車の排ガス浄化装置(触媒)**に広く使用されている金属です。特に、ガソリン車の排ガス浄化触媒にはパラジウムが多く使用されています。近年、環境規制の強化に伴い、自動車の排ガス浄化装置におけるパラジウムの需要が増加しています。その結果、パラジウムの価格が高騰している状況です。これは、パラジウムの供給不足と需要増加が主な要因とされています。
金やパラジウムの価格が上昇すると、歯科技工物(詰め物・被せ物)の材料費が高騰します。 それに伴い、患者さんの窓口負担も以前より増えるという状況が生まれています。
「昔より被せ物の値段が高くなった気がする…」と感じる方もいるかもしれませんが、その背景にはこうした金属価格の変動が関係しているのです。

金属の代わりに「白い詰め物・被せ物」が増加

このような背景もあり、保険診療でも金属を使わない「白い詰め物・被せ物(CAD/CAMインレー・クラウン)」が普及しています。 CAD/CAM技術を用いた**「硬質レジンブロック」**と呼ばれる素材は、強度と審美性を兼ね備えた金属代替材料として注目されています。
  • メリット

    • 金属を使わないため、金属アレルギーのリスクがない
    • 白い色なので、銀歯よりも自然な見た目になる
    • 金属価格の影響を受けにくいため、価格変動が少ない
  • デメリット

    • 金属に比べると耐久性が劣るため、強い噛み合わせの方には適さない場合がある
    • 奥歯の一部では保険適用外になることがある
こうした新しい材料の普及により、金属に頼らない治療が増えてきているのも最近の歯科医療の大きな変化です。

金属高騰の影響は今後も続く?

世界情勢や経済の変化によって、金属価格は今後も変動する可能性が高いと考えられています。 特に、パラジウムや金は市場価格の影響を大きく受けるため、歯科治療の材料費にも影響が及ぶ可能性があります。
しかし、技術の進歩によって金属を使わない選択肢も増えてきています。 これからの歯科治療では、**「どの素材を選ぶか」**という選択がますます重要になってくるでしょう。

まとめ

金やパラジウムの価格高騰により、歯科治療の負担が増加している
金属に頼らない「白い詰め物・被せ物(CAD/CAMインレー・クラウン)」が普及
金属アレルギーのリスクがなく、見た目も自然なため人気が高まっている
今後も金属価格の変動が続く可能性があり、金属を使わない治療の選択肢が増えていくと考えられる
被せ物や詰め物の選択肢に悩んだときは、お口の状態やライフスタイルに合ったものを歯科医師と相談しながら決めていくのが良いでしょう。 気になることがあれば、ぜひご相談ください!