レントゲン防護について|名古屋市北区の歯科・歯医者|城北歯科医院・矯正歯科|土日診療

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レントゲン防護について

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歯医者さんのレントゲンって本当に大丈夫?

専門ガイドラインが教える「驚きの真実」と「守られている安全」

レントゲン撮影してる女性

歯科検診の際に「レントゲンを撮りますね」と言われて、ふと「放射線って体に悪くないのかな?」「短い期間に何度も撮って大丈夫?」と、小さな不安を感じたことはありませんか?

私たち歯科医師にとって当たり前だと思っていたガイドラインや考え方も、少しずつ変わってきています。とある患者さんからの質問をきっかけに、城北歯科でも改めて学び直しました。今回の学びの中で気がついた一番の驚きは、私を含め多くの歯科医師が新しいガイドラインの存在を知らず、古い考え方をずっと踏襲しているという事実でした。「なぜ防護エプロンをするのか?」「防護エプロンは効果があるのか?」など、根本的なことを改めて考えるきっかけがなかったことに、ただただ驚きました。

患者さんにおかれましては、大切なお子様やご自身のお体のことを考えれば、目に見えない放射線に対して慎重になるのは、とても自然で大切な感覚です。私たち歯科医師は、患者さんだけでなく、歯科医院に勤務するスタッフの不安や安全にも配慮しながら診療を行っています。

この記事では、アメリカやヨーロッパのガイドラインや、「日本の厚生労働省の指針」「日本歯科放射線学会」の指針・ガイドラインに基づき、歯科レントゲンの安全性と、皆さんの健康を守るためのルールを、科学的な根拠をもとにわかりやすくお話しします。

<出典>

  • 1)DENTAL RADIOGRAPHIC EXAMINATIONS: RECOMMENDATIONS FOR PATIENT SELECTION AND LIMITING RADIATION EXPOSURE.
    American Dental Association (ADA) Council on Scientific Affairs、および米国食品医薬品局 (U.S. Food and Drug Administration: FDA)
  • 2)European guidelines on radiation protection in dental radiology: The safe use of radiographs in dental practice.
    歯科X線検査の放射線防護に関するヨーロッパのガイドライン:歯科診療における安全なX線の利用のために. 欧州委員会 (European Commission)
  • 3)歯科エックス線撮影における防護エプロン使用についての指針 日本歯科放射線学会防護委員会
  • 4)歯科診療所における診療用放射線の安全管理ガイドライン 日本歯科放射線学会
  • 5)診療用放射線の安全利用のための指針策定に関するガイドライン 厚生労働省医政局 地域医療計画課長通知

歯科レントゲンの線量は「飛行機での旅行」と同じレベル

「放射線を浴びる」と聞くと、特別なことのように感じるかもしれません。しかし、実は私たちは生きているだけで、宇宙や大地から常にわずかな放射線を浴びています。これは「自然放射線」と呼ばれ、私たちの日常生活に溶け込んでいる、避けることのできないものです。

歯科レントゲンの「体への影響の大きさ」を、この日常の放射線量と比較してみると、その少なさに驚かれるはずです。

  • お口全体を撮る大きな写真(パノラマ撮影):自然界から受ける放射線のわずか1〜5日分にすぎません。
  • 虫歯確認のための小さな写真(咬翼法)2枚:わずか1日分の自然放射線と同じレベルです。
  • 長距離の飛行機旅行と比較すると:例えば、ブリュッセルからシンガポールへ行く長距離飛行(約30µSv)で浴びる放射線量の方が、一般的な歯科レントゲンよりも高い場合があります。

このように、歯科レントゲンによる影響は、私たちが普段の生活で当たり前に接している量と同等か、それ以下です。過度な心配は不要であることを、まずは知っていただければと思います。

「とりあえず」の撮影はしない「正当化」のルール

レントゲン写真で説明してる医師

歯科医師は、「とりあえず」や「決まりだから」という理由でレントゲンを撮ることはしていません。専門ガイドラインには「正当化」というルールがあります。
これは、患者さん一人ひとりの病歴を伺い、実際にお口の中を診察した上で、どうしても撮影が必要だと判断された場合に行うという約束です。臨床的な症状や根拠などの必要性が認められない状況で撮影を行うことは、適切な診療行為とは認められていないのです。

さらにガイドラインには、次のような厳しい原則が記されています。
「あらゆるX線検査は、患者にとってありうる損害をはるかに上回る利益があることを示すことによって、個々の患者ごとに正当化されねばならない。」

私たちは、適切な防護を確保する責任があります。「レントゲンを撮ることで得られるメリット(隠れた虫歯の早期発見や、正確な治療計画、埋伏歯の把握、骨量の計測)」が、「撮らないことのリスク(病気の見落としや、それによる大きな手術の必要性)」を明らかに上回る場合に、撮影をご提案しています。

デジタル化で被ばく量をさらに減らす

歯科医療の技術革新は、皆さんの安全をさらに強固なものにしています。現在、多くの歯科医院で導入されている「デジタルセンサー」は、従来のフィルム撮影に比べて、必要な放射線量を約50%低減させることができると言われています。

また、装置には「絞り」という精密な工夫が施されています。これは、X線が当たる範囲をセンサーの形にぴったり合わせる仕組みです。お口の周りの必要のない部分にX線が当たらないよう、最小限の範囲にコントロールされています。

最新の機器と確かな技術により、歯科レントゲンは「最小限の放射線で、最大限の健康を守る情報」を得られるツールへと進化し続けています。

お子様や妊娠中の方への配慮はどうなっている?

大切なお子様の将来や、新しい命を授かっている時期のレントゲン。お父様・お母様たちが抱く「心配」は、愛情の裏返しだと思います。ガイドラインでは、こうした方々に対しても言及されています。

お子様の場合

レントゲン撮影してる子供

若い世代は放射線の影響を考慮し、例えば虫歯のリスクに応じて撮影の間隔を最小限に抑えるような配慮がガイドラインで推奨されています。

  • 高リスク(虫歯になりやすい):6ヶ月ごと
  • 中リスク:12ヶ月ごと
  • 低リスク:12〜24ヶ月ごと(乳歯列は12〜18ヶ月、永久歯列は24ヶ月)お子様の成長とリスクをその都度再評価し、撮影回数を最小限に抑えるよう配慮しています。

※これらは絶対的な指標ではなく、撮影間隔を検討するための一つの参考です。臨床現場で必要な場合には、歯科医師の判断のもとで撮影を行います。

妊娠中の場合

「お腹の赤ちゃんに影響はない?」というご不安について。歯科レントゲンで胎児が受ける線量は極めて低く、治療上必要であれば、決して行ってはいけないものではありません。

物理的には鉛のエプロンを使用しなくても安全性は十分に確保されていますが、患者さん、保護者の安心感へも配慮が必要です。皆様の不安を解消し、リラックスして受診していただくために、防護エプロンの使用をお伺いすることもあります。患者さんにおかれましても、不安な場合には防護エプロンの着用をお申し出ください。

納得して治療を受けるための「インフォームド・コンセント」

厚生労働省の安全指針では、私たち歯科医師が患者さんに対して「分かりやすい説明」を行い、情報を共有することが求められています。
診療を担当する歯科医師には、以下の責任があります。

  • なぜそのレントゲンが必要なのかを説明すること。
  • 平易な言葉を使ってお話しすること。

レントゲン撮影は「先生にお任せ」するだけのものではありません。歯科医師と患者さんの信頼関係があってこそ、最善の治療が生まれます。

レントゲンは「あなたの健康を守るための検査」

歯を見せている親子

歯科レントゲンは、肉眼では見えない歯の根の状態、骨の中の隠れた病変、歯と歯の間の小さな虫歯、埋伏歯の把握、矯正治療に伴う骨量の変化や歯根の変化を把握するために実施します。

専門的なガイドラインと最新のテクノロジーに守られた現代の歯科医療において、その安全性は高いと判断されており、結果的に皆さんの健康を末長く維持するために欠かせないものです。あなたの健康を守るための、科学に基づいた「大切な一歩」だと感じていただけましたでしょうか?

ご不安なことがあれば、ご相談ください。私たちは、あなたの安心と健康のために、今日も診療を続けています。