当院では、日々の診療の中でたくさんの口腔内写真を撮影しています。治療前後の変化を記録し、治療の進行具合を評価するために欠かせない資料となるからです。写真を見ることで、術前の状態と比べながら治療の成果を確認したり、問題点を客観的に把握したりすることができます。また、スタッフ同士のフィードバックやスキルアップにも非常に役立っています。

こうした「写真の価値」をぜひ知ってもらいたいと思い、現在実習中の学生さんに口腔内写真撮影を体験してもらいました。

一見すると、ただ写真を撮るだけのように思われがちですが、実際にやってみると想像以上に難しいものです。カメラ自体が意外と重たく、長時間持っているだけでも手が疲れてしまいますし、焦点をしっかり合わせるためには被写体との距離感や角度の微調整が必要です。また、ミラーを使った撮影では、反射や曇りとの戦いもあります。さらに患者さんに不快感を与えないように、優しく素早く行う配慮も欠かせません。

学生も実際に体験してみることで、診療の現場で何気なく行われていることの奥深さや、スタッフの技術の積み重ねへの理解が深まったように思います。

まだまだ実習は始まったばかりですが、これからも少しずついろいろなことを経験していってもらいたいと思っています。そして実習が終わる頃には、実際の診療でも使えるレベルの綺麗な口腔内写真を撮れるように成長してもらえると、私たちもとても嬉しいです。

今後も、学生さんたちにとって「学びと気づきの多い実習」になるよう、医院全体でサポートしていきたいと思います。